コロナ離婚雑感

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外出自粛が続く中、「コロナ離婚」という言葉がはやっていますね。
非常事態宣言は今のところ5月末までとなっていますが、コロナの問題が解決して外出自粛が終わった後に拙速に離婚してほしくないな、と思い、少し書き綴ります。

外出自粛はそれ自体ストレスがかかる状態です。そういう中では、近くにいる人に対していらだったり、あたったりすることが普段よりも多くなると思います。「仕事がこれからどうなるのか」「夫婦それぞれが在宅で、家事はどちらが負担するか」といったことで不満がたまることもあるでしょう。

今夫(妻)に不満がたまっている方は相手に感謝できることを考えてみませんか。普段当たり前だと思っていることについて、「相手がいるから快適に暮らしができている」といったことはないでしょうか。例えば、「まがりなりにも家事をしてくれている」、「家にお金を入れてくれている」などです。

相手に何か文句を言いたくなったら、深呼吸をしてみましょう。できればそのときには言わない方がいいです。それが無理なら、表現をやわらかくして頼んでみてください。「少しの間、子どもの面倒をみてくれると助かるわ」「僕はコレをしているから、アレをしてくれないか?」といった形で。

ここですぐに言わない方がいいと言ったのは、文句を言いたいと思っているときに相手に何かを言うと、いくら話し方を和らげても、相手を非難するような気持ちが伝わって、相手も反発するからです。

ベストなのは、別の機会に、どちらも穏やかな気分でいるときに、一つだけこうしてほしいと頼んでみることです。「一つだけ」というのがポイントです。何個もお願いすると、それはそれで相手が反発しますし、相手はすべて覚えていません。そうすると、こちらは、前言ったのにまだ直っていない、とストレスを抱えることにもなります。

私自身もこれを経験しました。同居を始めた際に、いろいろと「こうしてね」と夫に注文したんですね。私としては、特段文句を言うつもりはなく、穏やかでやわらかい口調で話しました。客観的にもそうだったと思います。でも、しばらくして、夫から、「最近、真由に怒られてばかりいる」という言葉が何度も出てくるようになりました。いろいろと注文するのは、どういう口調であれ相手にとっては怒られている、というように受け止められるのだと自覚しました。

あとは、ありきたりですが、「ありがとう」「ごめんなさい」を相手にきちんと言うことです。相手が言わないから言わない、のではなく、自分から言ってみてください。相手がそれをみて言うようになるかもしれませんし、そうでなくても態度が変わるかもしれません。

離婚事件を手がけていて思うのは、夫婦の維持に必要なのはコミュニケーションです。離婚される夫婦は圧倒的にコミュニケーションが不足しているケースが多いです。それが気持ちのすれ違いになり、年月がたつと諦めになったりしますが、何かがきっかけで不満が暴発、離婚するということにもなります。

なのでこれをきっかけに夫婦のコミュニケーションを図るということを考えてみるといいかと思います。何も言わなくても相手が察してくれると思うのはナンセンスです。夫婦であっても他人です。相手はあなたの頭の中までは分かりません。不機嫌だ、ということに気づくことはあっても、何が理由で不機嫌なのかは言わないと分かりません。そして、言わなければ状況は改善せず、また同じことが起こります。それに対して何もしないで鬱屈とした気持ちを抱え続けるのは健康的ではありません。

こうした努力が実を結ぶには、夫婦として年月を重ねてきた分長く時間がかかると思ってください。もしこれまでにその努力をしてこなかったのであれば、その分二人のきた道は相当離れてしまっているということですから。

そういう努力をするのも無駄だ、一緒に生活したくない、生理的に受けつけない、と思われる方もあるかと思います。また、既に話し合いもできない状態になってしまっていることもあるでしょう。人間関係ですから自分ひとりが努力をしても、相手が打っても響かないのであれば、一人相撲をしても仕方ありません。

そういう状況で離婚が頭をよぎるのであれば、離婚をした方がいいのか、しない方がいいのか戦略的に検討してみることをお勧めします。この段階になったら、冷静に、戦略的に判断し、行動していくべきです。冷静に考えた結果、「今ではない」という結論に至っても何ら問題はないのです。離婚するにしてもいろいろと準備すべきことはあります。ですので、考えなしに勢いで離婚届を出すといった行動は避けましょう。

ただし、相手から暴力を受けている、ということであれば、離婚をするよりも前に、すぐに逃げていただきたいです。暴力はエスカレートします。相手が病院やカウンセリングに行ってくれるのでない限り(たとえ行った場合であっても)、続きますし、一時的に止んだとしても再発すると考えた方が安全です。その場合は、まずご自分、その他の家族の方の命を守ることを優先して、決して我慢しないでください。公的機関の相談先としては、もしあなたが女性で23区内にお住まいであれば、東京都女性相談センターというのがあります。他の地域にお住まいの場合、「女性相談センター」で検索すれば、最寄りの相談センターが出てくるはずですし、分からない場合は、上のセンターに尋ねるとよいです。

今回は、「離婚は決して勢いでしないこと、するなら戦略的に」というメッセージでした。

次回は、「戦略的に離婚を検討していく」というテーマについて書きたいと思います。

皆様のご参考になりましたら幸いです。